
今回は、質問2についてです。
前回、「質問2 その生命エネルギーの使い方は自分の価値観や人生の目的と調和していますか?
→そのお金の使い方があなたを夢に近づけているのかを問うものです。」とご紹介しました。
質問1と同じように、それぞれの支出サブカテゴリーについて、「その生命エネルギーの使い方は自分の価値観や人生の目的と調和しているのか?」と、自らに問いかけてください。
もし答えが明確にイエスであれば、前回の質問で使用した表の列の2番目の空欄に「+」(もしくは上向き矢印)を記入しましょう。ノーであれば「-」(もしくは下向き矢印)を、どちらでもなければゼロを記入します。(質問1にご紹介したステップ3 毎月の支出表を作る ②」の3-1の表の空欄を使用してください)
①あなたの価値観は?
あなたの価値観とは何でしょうか?価値観とは、信念を反映しています。お金をいかに使っているかに価値観が最もよく現れます。
月の収支表に記載されている外食で使った25,000円(もしくは 25 時間分の生命エネルギー)は、価値観という点では何を表していますか? 便利さに価値を置いている、おいしい食べ物を好む、友人との社交の時間を求めているなど、いろいろなことを示唆しています。
携帯電話料金は何を表していますか?芸術が大好きだと思っていたのに、支出に芸術に関する支出が少ないと、そこにあまりエネルギーを注いでいないと気付くと思います。
多くの人にとって、支出に表れている価値観は、心からそれに従って生きたいと思える価値観ではありません。あなたの一部のカテゴリーの金額を見れば、習慣や仲間からのプレッシャー、もしくは退屈があなたから最も大きなエネルギーを奪っていることに気づくかもしれません。
ここで、自分に問いかけてみてください。
もし生活のために働く必要がなければ、その時間を使って何をしますか?
自分が心から誇れる功績や成功は何ですか?
もし来年が人生最後の年とわかれば、その1年をどのように過ごしますか?
これらの質問に対する答えから、本当は何に価値を置いているかがわかります。
あなたの月の収支表は鏡のようなものです。「このお金の使い方は自分の価値観と調和しているのか?」と毎月のように自問自答することで、自分の心の中をより深く見つめられます。そうすると、あなたのお金の使い方が真の価値観と調和している状態に近づくことができます。
②人生の目的は何?
この質問は、「人生の目的」に照らし合わせてお金の使い方を評価することです。目的とは、私たちの価値観と夢が具体的に表れた包括的な目標です。
人生の目的とは、理由を超える何かを含んでいます。単に目標を達成する、欲しかったものを手に入れるというものではありません。
3人の石工の物語から、目的のそれぞれの種類——目標、意味、献身——の違いを読み取ることができます。
3人の石工が大きなブロックを削っています。ある通行人が1人目の石工に「すみません、何をしてらっしゃるのですか?」と尋ねました。石工は「見てわからないのか? この巨大な石を削ってるんだ」とぶっきらぼうに答えました。
その通行人は2人目の石工に近づき、同じ質問をしました。その石工は誇りとあきらめが混じった表情で顔を上げ、「妻と子どもを養うために生活費を稼いでいるんだよ」と答えました。
次に3人目の石工に近づき、同じように「何をしてらっしゃるのですか」と尋ねました。その石工は輝いた表情で、「大聖堂を建てているんですよ!」と丁寧に答えました(より高い目的へ身を捧げているのです)
あなたの目的の定義が何であれ、それにどこまで近づいたのかを測る方法がこの質問2です。
(参考本)